【nana’s green tea 2025年福袋】今年の〝日本のいいもの〟。それから、デザイン。【福袋のつくり方:巳年②】

 

前回の記事では、今年の"日本のいいもの"や、福袋そのものへの想いについてお伝えしました。

2025年福袋は、好評ご予約受付中!

すでに完売の店舗もございますが、初売りにて販売がある場合もございますので、詳しくは各店舗にお問い合わせください。

なお、公式オンラインストアでは、準備数が全数完売しています。

 

 

さて、今回はデザインのお話。

まずは、こちらの2点からご紹介します。

 

¥8,500限定商品のお茶缶と、

 

両方のセットに入っている、茶葉の再利用紙を表紙に使ったノート(しおり)です。

 

この2点はどちらも、「チャノキ」をモチーフにしたデザインになっています。

チャノキは、日本茶の原料となる植物で、ツバキ科。

まさに椿のような、丸くて小さな、可愛らしい花を咲かせるんですよ。

 

(写真の花は、ちょっと開ききってしまっていますね……)

 

デザイナーによると、茶葉の再利用紙を使ったノートがどちらのセットにも入ることが決まったため、お茶缶・ノートのデザインは「日本茶」を感じるものにしようと決めたのだそう。

 

ノートのデザインは、現在のものの他にも、文庫本の表紙のような、繊細な線のデザインも候補にあがりました。

急須や湯呑みを描いてみたり、チャノキの花をアイコンのようにしてみたり……。

けれど、印刷する紙には、本物の茶葉が漉き込まれています。

細い線のデザインは、紙のニュアンスに負けてしまうため、大胆なかたちを使ったデザインに決定しました。

 

 

葉や花の内側には色をのせず、紙本来の風情を感じられるようにしています。

ノートを開くと、おもて表紙・うら表紙で柄がつながっており、横にもう一冊並べてみると、これもつながっていくように、デザインされているんですよ。

 

 

お茶缶も同じくチャノキのデザインなのですが、ノートのような印刷とは工程が異なります。

そのため、少しだけテイストの違ったデザインになっています。

 

お茶缶の製造には、まずは大きな一枚の紙を漉き、そこから切り取った一部を、お茶缶に貼り込むという過程をたどります。

ということで、デザインするのは、大きな紙を漉くための、一枚の型紙でした。

 

(実物は610×940mm!とても大きな紙です)

 

最終的には、このような感じのデザインになりました。

 

型紙のデザインには制約が多くあります。

例えば、黒い部分が全部つながっていなければいけなかったり、線の太さに規定があったり……。

紙を漉いていただいた「山次製紙所」さんと何度もやりとりをし、それらをかなえるデザインに落とし込んでいきます。

 

 

デザイナーによると、型紙の中でお茶缶に使われる範囲を予測し、どこを使ってもだいたい同じような絵柄が出るように、繰り返しの柄をデザインしたとのこと。

違う柄のお茶缶サンプルを見ながら、完成図を想像してデザインするのは至難の業。

凹凸の柄の雰囲気や、色の差の出方を、すべて想像でおぎなってデザインします。

また、見せたい絵柄と、型紙として可能な絵柄を併せ持つデザインを探ることも、難しかったそうです。

 

 

サンプルをいただいた時の喜びはひとしおでした!

想像がかたちになる時が、一番楽しいですね。 

 

 

それぞれのお茶缶は、ほんの少しずつ、絵柄の出方が異なります。

お手元に届いたお茶缶を、ぜひじっくり眺めてみてくださいね。

 

 

 

お茶缶とノートのデザインは、デザイナーの手描きイラストからデザイン化しました。

お茶缶に使用している越前和紙「浮き紙」も、ノートに使っている茶葉の再利用紙も、どちらも真っ白でつるつるのコピー用紙のような紙というわけではありません。

紙自体に手触りがあり、それぞれ完璧に同じニュアンスの紙はできないという特徴から、自然をイメージできる有機的なかたちを選び取っています。

 

また、袋留めのシールなども、有機的なチャノキのデザインに合わせた福袋仕様。

ぜひお手元に届いた際に、そちらにも注目してみてくださいね。

 

 

そしてもうひとつ、こちらは日本茶のパッケージ。

干支をモチーフとしたデザインです。

 

 

2024年は辰年で「富士山に日の出と辰」というモチーフでしたが、今回2025年は巳年「蛇と鏡餅」になりました。

福袋は、新年の縁起物。

例年、日本茶のパッケージにて、そうしたお正月感を演出しています。 

 

 

嫌な感じを与えない蛇をデザインするのが難しかった、と、デザイナー。

カラフルな蛇で可愛らしく……なども候補にありましたが、最終的に、背景に色のついた雪の輪模様を敷いて白蛇とし、縁起物としてデザインしました。

「鏡餅のふりをしている蛇」ということで、そう思うと愛らしさも感じられますね。

 

福袋限定お菓子の箱にも、蛇をモチーフとした水引デザインの特別シールが貼ってあります。

こちらも合わせてお楽しみください。

 

 

さあ、残るデザインの秘密といえば、毎年楽しみにされている方もいらっしゃるのではないでしょうか、今治タオルハンカチ。

こちらについては、……また次回の記事にて、ご紹介します。

次回もお楽しみに! 

 

 

 

<nana's green tea 2025年福袋>

各店舗でのご購入について詳しくはこちら

公式オンラインストアでも販売します。 →完売しました。 

 

手漉き越前和紙のお茶缶が入っているのは¥8,500セットのみです。

これからひとつずつ商品の紹介をしていきますので、実際の商品と合わせて、nana's journalの記事もお楽しみに。

ひとつひとつの商品が、きっともっと素敵に楽しめますよ。

 

<これまでの特集記事>

お茶缶①:伝説を現代に受け継ぎ、未来へと繋ぐ 清水と技術で作り上げる越前和紙【福井県越前市】

お茶缶②:和紙の手触りを暮らしのそばに 山次製紙所が目指す"「あたりまえ」の和紙"作り【越前和紙】

ノート①:出涸らし茶葉が紙に変身①生まれ変わる工程を見つめる【大阪府泉南市】

ノート②:出涸らし茶葉が紙に変身②飲むだけではない日本茶の楽しみを発見【再生紙ノート・しおり】 

福袋について:今年の〝日本のいいもの〟。それから、デザイン。【福袋のつくり方:巳年①】

 

 

 

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